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長い旅路の末に・・・

ラベルの1962年はまさにキューバ革命の年であり、[Pre-1962]とは1962年以前という意味であり実際には1940〜50年代に蒸留されたものです。

キューバで蒸留された後に樽のまま海を渡り、スペインへ運ばれ名門バルデスピノ一族の酒蔵において、ソレラ・システムで長く熟成されました。

元オーナーのミゲル・バルデスピノは、「これはとても珍しいもので僕の宝物、売り物ではない」と言い、世の中に出回る事は無かったのですが、数奇な運命も重なり新しいオーナーに代わり、門外不出のこの酒はようやく世に出回る事となりました・・・

激動の革命の火種くすぶるキューバからスペインへ・・・

そしてまた運命の悪戯により遥か日本の銀座、それも片隅の小さなバーへと辿り着いた感慨深いラムであります・・・

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旅人の樹・・・

前回ご紹介したフランスニームの大金持ちボトラー、シャンタル・コンテ家のラムです。

酒名は、フランス語で「旅人の樹」という意味。

こちらはカリブ海マルティニーク島ラ・ファヴォリット蒸溜所で1998年に蒸留された優良原酒を2003年4月に瓶詰めした5年熟成です。

他にデパス蒸留所の原酒など、同じシリーズで以前はよくリリースしていました。

熟成年数が5年と侮ってはいけません、前回お伝えした通りシャンタルコンテ家はマルティニーク各蒸留所に強力な人脈を持っており、それを生かして優良原酒の中でも、さらに厳選された超優良原酒を購入することができるのです。

熟成感、まろやかさ、余韻、素晴らしい味わいです。

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貴族のラム!?

シャンタルコンテ家はフランスニームに本拠をもち、本業はワイン商。

フランスの名門で歴史ある家系であり、昔からの大金持ちで、敷地には広大な農園を始め、ゴルフコース、お城などがあり小さな町ならすっぽり入ってしまうような敷地を持っています。

そんな銘家なので、フランス本土以外にもマルティニック島など世界のフランス領の各地に強力な人脈を持っており、それを生かして各蒸留所の優良原酒の中でも、さらに厳選された超優良原酒を購入することができるのです。

約30数年ほど前にラムの取り扱いを開始。

直後に今となってはラム界の伝説、ラム・ラパランをリリースしました。

未確認余談情報ですが、マダムは日本びいきな方で、 日本文化にも造詣が深く、日本人が行くと歓迎してくれたり、南仏一帯のトヨタのディーラーなどもしているそうです。

そしてこちらのボトル、原酒はマリー・ギャラン島ビエール蒸溜所。

バーボン古樽による熟成でフィルター処理を施さずにブリュット・ド・フュ(カスクストレングス)でボトリングされた限定2000本。

オル・ダージュとは、フランス語で”年齢がわからないほど古い”の意味です。

アルコール度数を感じさせないコニャックと見紛うマロやかさで、激うまラムです (この言葉遣いでは貴族にはなれないなぁ・・・・笑)

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マリーガラント島のビエール蒸留所ドミニク・ティエリー氏、イタリアのボトラー「ヴェリエ」のルカ・ガルガーノ氏、そしてフルーツブランデーで有名な蒸留酒の造り手であり、優れた蒸留技術を持つ最後のカリスマと言われているカポヴィッラ氏の3人が手を組んだスペシャルプロジェクトのラム。

カポヴィッラ氏の指導の下、素材の風味を損なわず最大限に生かすため極めて珍しい湯煎式蒸留器(熱湯で蒸留器を暖め、ゆっくり蒸留する方法、1986年彼が開発しオーストリアの職人にオーダーメイドで発注した)を使い、ゆっくり、ゆっくりと蒸留しています。

「PMG」とは“PURE MARIE GALANTE”の略

「LIBERATION 2010」とは、樽から解放(=LIBERATIONの意)された年が2010年であるということで、2007年蒸留のラムを3年間熟成させ2010年に瓶詰された物です。

これを飲んだら何だか心も「LIBERATION」されそうですね(笑)

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マルティニークラムをコニャック樽で12年熟成したものです。

カンチェとはカリブフレンチ領の歴史上の重要人物ラバ神父が遠征中マルタ熱を患った時、カリブ海土着の療法の薬カンチェ(さとうきびが原料のアルコールのトニックと口で噛み発酵した緑のタバコの葉)を処方されて癒えたことに由来します。

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ラムネイションとは、イタリア・トレヴィーソ(ヴェネツィア北の都市でベネトン本社がある)に本社を置く1920年代から続く「ロッシ&ロッシ」という会社が輸入取扱いしているラムの商標。

そのスコッチ版がウィルソン&モーガン。

イタリアの瓶詰業者と言えばムーンやサマローリが上げられますが、これらブランドよりも比較的価格は安価で常識的なプライスを保っています。(ここが大事で決して格下と誤解してはいけません)

1999年スタートのラムネイションのボトルには、地域のスタンプ(切手)や島の形が描かれています、あえて蒸留所の名前を明かさない、シングル・ドメインのボトラーズ・ラム・シリーズです。

マルティニークAOCにこだわるラムネイションは現地へボトルとラベルを持ち込みボトリングしています。
AOCの無い地域に関しては、樽を購入しイギリスのエジンバラへ送り、シグナトリー社でボトリングしているようです。

どこの蒸留所か推察しながら飲むのもまた楽しいですね。

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ロンドンに本拠地を置くボトラー、マーレイ・マクダビット社製(アイラ島のブルイックラディ蒸留所をジムマッキュワンと共に復活させたことで一躍脚光を浴びました)

レネゲイドとは無法者という意味です。

すべてシングルヴィンテージ、スモールバッチの限定品

またも幻のガルデル蒸留所産のラムであります。

その貴重原酒をリムーザンカスクで熟成後、さらに、なんとシャトー・ラトゥールの樽で後熟成、冷却ろ過、カラーリングも行わず、さらに、さらにアイラの湧き水で加水し、ブルイックラディ蒸留所でボトリングという話題満載のラムでございます。

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1980年創業、イタリアのジェノバに本拠を構える輸入業者(輸入商社)
非常にアートなラベルデザインと数が少なく価格が高いのが特徴のカリスマボトラー。
イタリアンボトラー全般にいえることでありますが非常にブランドステイタスを構築するのが巧みで、最高品質の原酒を選別し瓶詰しているので購入したい…を飛び越して…ムーンインポートがセレクトする原酒だから価値があるから購入したい…という表現もできるかもしれません。

聞くところによると…『イタリア系のものがほしいなら、少しくらい高くてもしょうがない…』と言うコメントや、中には『ムーンインポートのボトルを眺めているだけで価値のあるブランド』とコメントする方もいるようです。

そしてこちらのボトルはムーンインポートの創業30周年を記念してボトリングされたバードラベル
1998年蒸留12年熟成 360本ボトリング
違う鳥のラベルで違う産地のラムシリーズがあと5種類ほどリリースされました。

ちなみに後ろのボトルはウイスキー、ハイランドパークの1988年蒸留の2008年瓶詰の20年熟成です。

まずはラベルで酔いましょう(笑)

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スプリングバンク創業者一族、そしてブルイックラディ立上げの一人であるゴードン・ライト氏がオーナーのイギリスのボトラー。

氏は90年代にはスプリングバンク蒸留所と姉妹会社・ケイデンヘッド社の取締役で営業を担当しており、その後、ロンドンのラ・レザーブ社、マレイマクデビット社、ブルイックラディ蒸留所の取締役を経てアルケミスト社を立ち上げるという、生粋といいますか生え抜きのモルト業界人でございます。

そんなお方がモルト以外に吟味、厳選してリリースしたボトルがこちら。

アルケミスト・ガルデル 1998 10年でございます。

またもや停止したガルデル蒸留所でありまして1998年蒸留2008年瓶詰でございます。

これだけ選択眼の厳しいボトラーに選ばれるというのは、蒸留所停止後、原酒が多量に放出された事を差し引いてもいかに品質の高い原酒であるかということが理解できます。

このボトルも6、7年程前にリリースされもうほとんど目にすることは出来ません。

オープンしたばかりの doux bar には新品がございますよ(笑)

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イタリア・ジェノヴァに本拠を構えるウイスキーのボトラーとして有名なイタリアのヴェリエ社。

同社は、オーナーのルカ・ガルガーノ氏の持つ、蒸留所とのコネクションを利用し多くの良質な樽を発売しておりウイスキーからワインまで幅広く酒類を輸入販売している著名なインポーターです。

この原酒は、あのイタリアのカポヴィッラ氏と共に2006年にグアドループで見つけたもので、中身は1995年に蒸留され2008年にカスクストレングスでボトリングされました。

裏ラベルに蒸留はPetit Bourgと記載がありますがその場所にある蒸留所といえばモンテベロ、そこの原酒なのかな。

イタリアのボトラーはいつも個性的で芸術的なラベルで見ているだけでワクワクいたします。