blog

DSCF3362

1845年よりマルティニーク島でラムを生産している蒸留所であります。
J.Mとは創業者ジャン・マリー・マルタンのイニシャルです。
現在はやはり時代の波には逆らえず、クレマンやサン・エティエンヌなどを傘下に持つアイヨグループの経営です。

JMの最大の特徴は3つ「長期熟成」「徹底した熟成庫の温度管理」「加水をしない(カスクストレングス)」であります。

J.Mはビンテージラムを多くリリースしておりますが、この3つのの特徴によりビンテージ毎に異なる味わいをダイレクトに感じてもらえるよう考えているようです。

上記によりモルトファンも多い銘柄です。

ただ裏話として現地のある他蒸留所の方に伺ったところ熟成庫の温度管理はそのうちAOCに引っかかるんじゃないかなぁとも言っておられましたが・・・

写真見ずらくて申し訳ありません。
自身の確認も含めて並ばせて頂きました(汗)

左から1989、90,91、94、95、96、99、2000、01、02、03~05マルチミレジムになります。
ボトルによりますが10~15年熟成です。

ヴィンテージごとの味の違い、試してみませんか

DSCF3358

DSCF3359

1887年医師であり当時ル・フランソワの村長だったオメール・クレマンが土地と工場設備を購入したのがクレマンの始まりです。

順調に業績を伸ばしフランス本国に初めてラムを輸出したり並行して炭酸飲料の会社を運営するなどマルティニークで最も競争力のある蒸留所の1つになりましたが盛者必衰ということなのでしょうか、段々と立ち行かなくなり1987年クレマン家は領地とアビタシオン、蒸留所とストック、ブランド名をアイヨ・グループへ売却いたしました。

現在はシモン蒸留所より原酒の供給を受けています。

その栄華残すエピソードにクレマン家のアビタシオン(領主の館)は当時のままに残されているため島を代表する観光スポットの1つとなっています。

さらにクレマン邸は1991年フランス国定文化財に認定。

同年には当時のアメリカの大統領ブッシュとフランスミッテラン大統領の対談も行われ、年間10万人の観光客が見学に訪れるそうです。

写真は左が1976右が1952です。
説明不要のヴィンテージプレミアムラムでございます。

時の流れに想いを馳せて噛みしめて飲むのっていいですよね。

DSCF3356

Jバリーとは創業者ジャック・バリーのお名前です。

彼はマルティニーク島において純粋なサトウキビジュースからラムを生産することを始めた最初の生産者の一人といわれています。

さらにアグリコール製法だけでなくラムをオーク樽で熟成させることを始めたり当時まだ希少であった独創的な三角型や四角形の瓶を使用し良質のラムができた年にヴィンテージをつけた最初の人間であるともいわれ、彼はまさに熟成アグリコールラムの創設者ともいえます。

ですが1987年突如蒸留を停止

現在はフランス・バーディネ社のセント・ジェームス蒸留所でブランド名、蒸留所設備、レシピ、職人、サトウキビ農園の全てを引き継いでJ・バリーを作り続けております。

現在蒸留所跡はバナナ農園になっており建物も残っていないそうです。

ということで写真の1982年です。

本来のJバリー蒸留所で作られた貴重な原酒ということになります。

よろしければお試しください。
勿論その他ヴィンテージももございます。

DSCF3326

1902年 マルティニークのモンターニュ・プレの大噴火により農園も砂糖工場も壊滅的な被害を受けるもビクター・デパズによって再建されました。
一つだけ良かったのは噴火により火山灰地質となったため表面は水はけが良く地中に良い水が溜まってミネラル分が豊富になり、とても良質なサトウキビが出来るようになりました。

ちなみにその噴火で元々の首都サンピエールも壊滅。
今のフォールドフランスに移動いたしました。

現在はディロン同様フランス・バーディネ社の傘下に入り世界的なブランドの地位を確立しています。

写真は左がキュヴェ・ドゥ・センテナリー・XO
2002年に蒸留所創業100周年を記念してリリースした限定ボトル

右がグランリザーブXO
オーク樽12年間熟成させたものです。

どちらもラムかコニャックか分からなくなるくらい(笑)
上質な飲み心地であります。

DSCF3348

DSCF3340

マルティニークの首都フォールドフランスにあった蒸留所です。

現在はフランス・バーディネ社の経営となっており、手元の資料が確かなら2006年に稼働を停止しており、同じグループ経営のデパス蒸留所より原酒の供給を受けています。

以前はマルティニークを代表する銘柄の一つとしてよく目にいたしましたがインポーターさんなどの関係なのでしょうかVSOPかシガーリザーブをたまに見るぐらいになってきた感じであります。

写真は左がオルダージュXO

右が1998・カラフェ・10年熟成
ディロン蒸留所で、非常に出来の良かったヴィンテージ、1998年を特別限定で製品化したもので2009年頃流通しておりました

やはりどちらも中々目にしなくなってしまいました。
2006年停止が本当ならディロンの流通が少ない今、本当のディロンの原酒を飲める少ない機会かもしれません。

開店したての doux bar ではまだ未開封でどちらもございます。

よろしければお試しください。

DSCF3352

オープンしたばかりの doux bar ではどんなお酒が置いてあるのか皆様に知って頂くため簡単ではございますが説明を付けて日々ご紹介させて頂いております。

ラムが続きましたので本日はコニャックです。

ジャングロスペランはネゴシアンです。
1992年にラ・ガバール社を設立し「ジャン・グロスペラン コニャック コレクション」が誕生したのは、1999年のことです。

家族経営などの小さな蒸留所、蔵を訪ね歩き大企業などに買い叩かれて消えゆく優良原酒を「膨大なブレンドの一原酒として消えさせ、エキストラとして扱われるのでなく、しかるべき主役として、価値を理解してくれる人達へ届けたい」という熱意で買い付けリリースされています。

試飲をし、納得のいったものだけを選び、フランス国立科学研究所にカーボンデーティング(放射性炭素年代測定法)を依頼し、年数が本当かどうか証明もしてもらうようです。

もちろん、ろ過、色の調整のためにカラメルを添加したり、飲みやすいコニャックにするために砂糖を加えたりすることもありません。

写真は左から
1968 ファンボア Fins Bois
1969 プチシャンパーニュ Petite Champagne
1970 プチシャンパーニュ Petite Champagne
1973 プチシャンパーニュ Petite Champagne
1975 ファンボア Fins Bois
でございます。

お試し下さい。

銀座 one shot

By yokoi

DSCF3346

山王祭

銀座は今、山王祭ですね 日本三大祭、江戸三大祭、そのどちらにも唯一含まれる大祭であります。

メインは少し離れた赤坂の日枝神社でありますが江戸幕府直轄の神社、お祭りであったため範囲が広く銀座も神輿が出たりお祭ムードに包まれます。

このお祭が始まると本格的に夏が来たなぁと銀座っ子は感じるそうです。

DSCF3328

本日は同じカリブ海フランス領グアドループ島のラムのご紹介です。

ダモアゾー1942年創業

グアドループ島内におけるラム酒のシェアNo1であります。

羽ばたく蝶のような形をしたグアドループ島は東側をグランテール、西側をバステールともうしまして東側グランテールにある唯一の蒸留所であります。

東側のテロワールは火山灰を多く含んでいて水はけがよく、サトウキビ内の余分な水分が少ないため、糖度の高い良質のサトウキビが得られるといわれています。

写真は左が1980、右が1986になります。

1980は蒸留された後に18年間の熟成。
カスクストレングス一切の加水をしていないため、その力強い香りと濃密な味わいが非常に特徴的なラムでありダモアゾーのそのままを感じることができます。

1986は蒸留後15年以上熟成 2001年にミレニアムを記念してボトリングされました。
以前5,6年前までは(もっと前かな)レギュラーラインナップでしたが残念ながら終売。
今、各地のバーにもし残っていればそれが飲めるラストチャンスでしょう。

オープンしたての doux bar にはどちらも未開封でストックございます。

よろしければお試しください。

DSCF3321

フランス・ブルディヨン社の経営するマルティニークでも大手の蒸留所であります。

こちらでトロワリビエール、デュケーヌも製造しております。

ガンダムで作中、シャア・アズナブルがバーでラ・マニーを飲む描写があったことからラム愛好家にはシャアラムとして有名、人気でございます。

写真は左がルビー、右がサファイヤです。

ラベルに「Extra」と表記されていることからも分かる通り、全ラマニー・ブランドの中で最高峰の品質で商品化。

ルビーの中身は8年熟成~30年熟成以上の原酒を6種ブレンド
サファイヤは8年~15年の熟成原酒から卓越したもののみをブレンドしたものです。

こちらのボトルも随分と見かけなくなってきたのではないでしょうか。

オープンしたての doux bar には勿論、新品のストックがございます(笑)

お試しください。

DSCF3314

マルティニークにて4代にわたりドルモワ家が家族経営を続けている蒸留所であります。

ラ・ファボリットの名前の由来はラマンタン(蒸留所のある場所)がナポレオン妃ジョセフィーヌ生誕の地であるという説に因んで「ナポレオンのお気に入り」という意味合いでつけたそうです。

こちらもネイソン同様すべて銅製の蒸留塔を使用しており小規模な家族経営とあいまって気概を感じる蒸留所であります。

写真は左から1970年・78年・80年・82年・83年・84年・91年・Privilege となります。

全て30年以上熟成の希少古酒であります。

70年代のラムはほとんど見かけなくなってしまいました。

一つ一つ詳細ご紹介したいですが長くなりますのでお店でご紹介いたします(笑)

オープンしたての doux bar では全て未開封で揃っております。

どうぞお試しください。