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コニャックのキーモルト!?

ヘネシー社が発売したシングル・ディスティラリー・コニャックの一つです。

ヘネシー社契約蒸溜所のコニャックで、ヘネシー社コニャックの洗練された味わいを作ってきた立役者であり、ヘネシー社がその個性を紹介すべくリリースしたものであります。

ブレンドウイスキーのキーモルトのようなものだと思って下さい。

シングル・ディスティラリー・コニャックは1998年3つの銘柄、カン・ロマン、イザンバール、ル・プーが発表され「Selected by Hennessy」のラベルが付きます。

約100年の歴史を持っているカン・ロマン蒸留所は、リモージュとアングレームのほぼ中間にあるローマ皇帝アグリッパが作った道路沿いに位置します。

カン・ロマンとは「ローマの駐留地」という意味。

後味はスッキリとして深い、力強い味わいのコニャックです。

今、原酒の貯蔵余力がないのかこのような試みは無くなりましたね。

ジャーディン時代のボトルです。

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生涯においてそう何度も出会えない稀少な蒸留酒

ジェラス家自体の歴史は1246年まで遡ることができます。
同家はアルマニャックの地であるガスコーニュにあり、1865年の会社設立以来、現在に至るまで同族経営を守り続けている数少ない会社です
またビンテージ品に関しては1875年物から保有しているという古酒のスペシャリストでもあり、アルマニャックの造り手としてのみならず、バ・アルマニャックとテナレ-ゼ地区にある特徴的な土壌で作られたアルマニャックのネゴシアンでもあります。

ウイスキーを含め、樽熟成を行う蒸留酒において、50年という熟成期間を経て市場に出てくるお酒は、ほとんどないと言ってもよく、樽材自体の限界が40~50年あたりと一般的には言われますが、そこまで残ることが非常に稀です。
ましてやベストコンディションで瓶詰めされるのはごく一握りの樽のみなのです。

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チャーチルも愛したブランデー!

120年以上の伝統を誇るエレバンブランデー工場が精魂こめてつくり続けるアルメニアブランデーでございます。

『アララット』は1945年にクリミア半島のヤルタ近郊で行われた米、英、ソ連による首脳会談“ヤルタ会談”の際、ソ連のスターリンが供したところ英チャーチルがえらく気に入ってその後毎年400本取寄せたというエピソードがあるほどの良酒であります。

中村梅雀さんの演じたドラマ、レモンハートでも取り上げられていましたね。

アララットとは古代アルメニア領にあったノアの箱舟が漂着したといわれるアララット山(現在トルコ領)のことでありアルメニア人の望郷のシンボルだそうです。

ナイリとは古代アルメニア国家の名称です。

ノアの箱舟に乗った気分で想いを馳せて味わいたいですね。

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ブラックアダーロウカスク初のコニャック!!

ロビン・トチェック氏によって、1995年創業。
同社の主力商品である「ロウカスク」シリーズは、澱(沈殿物)も含めて、そのままの状態でボトリングしたシリーズ。
「樽出しの原酒が本来持っている深さを、あるがままに味わっていただきたい」という彼の哲学により、着色や冷却濾過を一切行わないことをポリシーとしています。

日本に来日された時、テイスティング会場でお会いした事がありますが気さくなという感じを超えて「ひょうひょう」といいますか、「とぼけた!?」感じの印象をもった紳士であったのを記憶しております(笑)

ブルジュロール社の貴重原酒から氏が厳選して瓶詰め

ブルジェロールは創業1700年代というヘネシー等とならび伝統あるコニャックのネゴシアンです。

どちらも樽出しそのままなため60度前後のアルコール度数ですが驚くほど滑らかで飲みやすく美味しいです。
モルト、ラムからコニャックまで・・・
氏の選択眼の凄さを思い知ります。

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ウィリアムケイデンヘッド社はG&M社と並ぶ老舗のボトラーズ。

1842年にスコットランド・アバディーンで設立。
キャンベルタウンのスプリングバンク蒸留所と同資本で経営され、ケイデンヘッド社のヘッドオフィスもキャンベルタウンにあります。

冷却濾過により取り除かれてしまうウィスキーの旨みを残す為のノンチルフィルタリングや、樽出しの度数をそのまま味わう為のカスクストレングスといった、現在では主流となっているボトリングの先駆者です。

左はシャルパンティエ社、プティシャンパーニュの原酒を2015年にカスクストレングスで詰めたアーリーランディッドコニャック。
右はメゾンガーブ社の原酒を2007年にカスクストレングスで詰めたアーリーランディッドコニャックです。

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こちらもボトラー大手1895年創業の最も歴史の古い老舗の一つであり、また現在世界で最も知名度の高いボトラーであるゴードン&マクファイル社。

シャトー・ポーレの1968年ヴィンテージの原酒を自社で用意した樽に詰めてもらい、自らのセラーで熟成後、ボトリングした貴重品であります。

1968年1月29日蒸留、カスクナンバー6&7の樽より1999年にボトリングされた31年熟成品です。

どうぞお試しください。

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昨日もご紹介の「ベリー・ブラザーズ&ラッド社」の今度はアルマニャックでございます。

原酒のニーメデルクルー社は1832年創業
数あるアルマニャックハウスの中で最古の歴史を持つ老舗で、数多くのヴィンテージ・ラインナップと品質の高さにおいて評価の高い生産者です。

2003年にフランスのエヴィアンで行われたサミットで各国首脳に「フランスの特産品」としてプレゼントされたのもこのアルマニャックです。

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先日ラムボトラーでもご紹介いたしました、言わずと知れた説明ご不用の英国最古の歴史を誇る王室御用達の老舗中の老舗「ベリー・ブラザーズ&ラッド社」のコニャックでございます。

名門デラマン、フラパンという作り手のもと蒸留から18ヶ月の蔵元熟成を経て、UKに運ばれ更に熟成された原酒達。

1983・1991という2つのヴィンテージの原酒をBBRマネージャー・ダグが絶妙のヴァッティングを施してボトリング。
その後2年の歳月を経てリリースされました。

同社のブレンダーも務め、その経験に基づいたブレンディングと瓶内でゆっくりとマリアージュされた原酒達はこのレンジでは驚くほどの妙味を解き放ちます。

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マリーガラント島のビエール蒸留所ドミニク・ティエリー氏、イタリアのボトラー「ヴェリエ」のルカ・ガルガーノ氏、そしてフルーツブランデーで有名な蒸留酒の造り手であり、優れた蒸留技術を持つ最後のカリスマと言われているカポヴィッラ氏の3人が手を組んだスペシャルプロジェクトのラム。

カポヴィッラ氏の指導の下、素材の風味を損なわず最大限に生かすため極めて珍しい湯煎式蒸留器(熱湯で蒸留器を暖め、ゆっくり蒸留する方法、1986年彼が開発しオーストリアの職人にオーダーメイドで発注した)を使い、ゆっくり、ゆっくりと蒸留しています。

「PMG」とは“PURE MARIE GALANTE”の略

「LIBERATION 2010」とは、樽から解放(=LIBERATIONの意)された年が2010年であるということで、2007年蒸留のラムを3年間熟成させ2010年に瓶詰された物です。

これを飲んだら何だか心も「LIBERATION」されそうですね(笑)